東京湾は、かつて多くの干潟と浅場に恵まれて、いたるところにアマモが茂り、アマモは多くの小魚たちの生活と繁殖の場となっていました。しかし、私たちの生活が便利になるのに並行して残念ながらこの海の豊かさは次第に少なくなってきました。
それでもまだ、金沢八景沿岸部の野島海岸や平潟湾、海の公園は市民が安心して水と触れあい「海を感じる」ことができる、横浜でも数少ない場所です。また春の「潮干狩り」、秋の「はぜ釣り」といったかつての江戸前の海の雰囲気と、東京湾の四季の風物を未だに体験できる場所として残っています。
こうした、金沢八景沿岸の豊かな自然や文化を再生し、また次世代に継承するために、「海のゆりかご」といわれるアマモ場を再生することが、東京湾に生きものたちのにぎわいをよみがえらせるための象徴的な活動として重要であると私たちは考えています。
さらに、それを金沢八景沿岸部周辺の市民・NPO、企業、大学・研究機関、小・中・高校、漁業・遊魚船組合など多様な主体が協働で推進することの社会的な意味はとても大きいと考えています。
私たちの活動は、横浜という地域に根ざしたものではありますが、その成果が東京湾全体、さらには地球全体のエコシステムの改善につながることを願っています。
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